IEC-Ex/ATEX証明書
防 爆: 国際防爆認証と地域別防爆の要求
生産された機器が爆発の源とならない、あるいは爆発を引き起こさないことを確認し、証明することが防爆認証です。国際防爆認証IEC/EN60079は各国の防爆認証の基礎となっており、例えばインドのPESO, ロシアのEXPROOF, 韓国KOSHA, 中国NEPSIなどの国家証明(レギュラトリー防爆認証)を取得する際、必ず提示を求められます。
当社は、国際防爆認証及び地域別レギュラトリー防爆認証の両方について、全サービスを提供しています。特に製品開発が最終段階にかかる前の訪問コンサル及び本物の審査官による模擬審査は時間と費用の節約につながり、市場で評価されています。
また当社では、IEC-EXを受験されるクライアントに対し、ATEX/EN60079の本審査を提供する事が可能です。
Introduction to ATEX Directive IEC/EN60079
防爆機器とその使用場所
電気機器、圧力容器、パイプなどのうち、下記の場所の可爆環境 (爆発的雰囲気)において用いることができる機器を、防爆機器“Ex-equipment”と呼びます。
化学工業 | 石油精製工業 |
海洋石油掘削リグ | 石油、殺虫剤等の充填基地 |
トンネル、下水用設備 | 製粉、印刷、塗装工程 |
サイロなどの農業施設 | 鉱工業施設 |
防爆機器のグループ類別
Group I機器 :鉱山用電気機器(メタンガスと炭塵)
Group II機器:地表において用いられる電気機器
Group I 機器には、二つの温度クラスがあり、それぞれ製品ラベルに表示されます。
150 ℃ :多層にわたり炭塵が存在する環境。
450 ℃ :多層にわたり炭塵が存在するが、排気設備が完備している、
高いIP保護等級機器が使われているなど爆発のリスクがコントロールさ れている環境。
Group II機器は下記のクラスに分かれ、空気中のガスやダストの密度(粒子間の距離mm)を表し、爆発の起きやすさを表します。
IIA: 0.9mm以上
IIB: 0.5~0.9mm未満
IIC: 0.5mm以下
Group II “T-class“
Group II機器には温度クラス “T-class”があります
“T-class”とは、機器の最高表面温度を表し、周囲温度や内部熱源を考慮して決定されます。Group II 機器には、下記のように T-classがラベル表示されます。
Temperature Class | Maximum Surface Temperature |
T1 | 450℃ |
T2 | 300℃ |
T3 | 200℃ |
T4 | 135℃ |
T5 | 100℃ |
T6 | 85℃ |
Standard ambient temperature: -20 ºC to + 40 ºC
標準周囲温度は-20°C~+40°Cですが、異なる周囲温度を設定することも可能です。
Standard ambient pressure: 0.8 – 1.1 bar
IEC/ EN60079-10 GAS IEC/EN50281-3 DUST
ガス、もしくはダストが充満する可爆環境(爆発的雰囲気)は、次のゾーンに分類されています。
ZONE 0 | ガス、蒸気又はミスト状の可燃性物質と、空気との混合物質で構成される可爆環境が、 連続的に長時間又は頻繁に存在する区域 |
ZONE 1 | ガス、蒸気又はミスト状の可燃性物質と、空気との混合物質で構成される可爆環境が、 通常運転中に時々生成する可能性がある区域 |
ZONE 2 | ガス、蒸気又はミスト状の可燃性物質と、空気との混合物質で構成される可爆環境が、 通常運転中に生成しても短時間しか持続しない区域 |
ZONE20 | 爆発の危険性のある雲状のダストが常に、あるいは長期間、あるいは頻繁に存在する空間 |
ZONE21 | 爆発の危険性のある雲状のダストが、機械の通常運転中時々発生する 恐れのある空間 |
ZONE22 | 爆発の危険性のある雲状のダストが、機械の通常運転では発生しないか、発生しても極めて短時間である空間 |
Zone | Zone 0/Zone 20 | Zone 1/Zone 21 | Zone 2/Zone 22 | Safe area |
爆発の危険度 | ⬅ 大 小 ➡ | |||
危険の発生状況 | Continuous & long | Frequent but short | Rare & short times | Unlikely |
Ignition source |
Equipment to different Zones, 0 and 1
ZONE 0 | Intrinsic Safety | 本質安全 | EN50016 IEC60079-2 | “ia” or “ib” |
ZONE 1 | Pressurized Apparatus | 内圧防爆 | EN50016 IEC60079-2 | “p” |
Power Filling | 粉体充填防爆 | EN50017 IEC60079-5 | “q” | |
Flameproof Enclosure | 耐炎防爆 | EN50018 IEC60079-1 | “d” | |
Increased Safety | 安全増防爆 | EN50019 IEC60079-7 | “e” | |
Oil Immersion | 油浸防爆 | EN 50015 IEC60079-6 | “o” | |
Encapsulation | 樹脂充填防爆 | EN50028 IEC60079-18 | “ma”or”mp” | |
Special Protection | “s” | |||
ZONE 2 | ZONE0及びZONE1に用いられる機器 | IEC/ EN60079-15/ EN50021 | ||
ZONE20,21,22 | 右の指令に合致する防塵構造機器 | EN50281-1-1/EN50281-1-2 | ||
Simple Apparatus (例:ダイオード) 1.2 V, 100mA, 20 µJ or 25 mW 以下 |
EN50020/EN50014/20 |
Zone Classification Plan危険ゾーンの判定と限定
工場、あるいは会社のどの場所が危険個所であるかを判定し、図面にしたものがZone Classification Planです。この図面は認証審査の一部となります。
・ 各危険ゾーンの区分け、どこに何か所あるかなど ・ GROUP I, GROUP II等の区分け(通例GROUP II) ・ 機器の想定最高表面温度 ・ ZONE 0からZONE 22まで、爆発的雰囲気が発生するか ・ 危険発生の頻度と継続時間 |
IECExとATEXの違い
この文書は、よく取り上げられる特定の項目に関して、IECEx システムと ATEX システムの違いについて簡単に説明することを目的としています。この文書は違いをすべて列挙したものではありません。違いについてより詳細な説明が必要な場合は、適切な組織、団体、または個人に相談することをお勧めします。同様に、この文書に含まれる情報は情報提供のみを目的としており、常に IECEx スキームと ATEX システムの規則が優先されます。